基本は同じ→歯石の除去!
若年性の歯周疾患

日付、時間:Thu May 11 2:24:05 Japan 2000    氏名: sz   
所在都道府県:東京   職 業:学生   年 齢:20歳      性別: female  

質問:
まだ20歳なのに重度の歯槽膿漏です。血、膿が出て下の前歯2本(中切歯)が かなり動揺しています。もう手の施し用はないのでしょうか。
また、若年性の歯槽膿漏というのはどういうものなのでしょうか。私もそうかもと思うのですが…
あと、ブリッジの場合、隣の歯と連結するそうですが、私は歯並びが悪く隣の側切歯とは隙間が あいています。ブリッジは出来るのでしょうか。もし出来ない場合は入れ歯しかないのでしょうか。 よろしければ返信お願いいたします。

ご意見・ご感想:
もう自殺したいくらい落ち込んでる時に先生の言葉には涙が出そうにな ります。治療行きます・

回答  若年性の歯周疾患は、中切歯と第一大臼歯の骨欠損が特に著しいのが特徴です。 また歯槽骨破壊の速度も成人性に比べて速いことから、中切歯と第一大臼歯に生息する 特殊な細菌が関与すると言われています。

   私自信そのような細菌の存在は全く信じていませんが、進行速度が速いことには同意見で す。ブラッシングの良し悪しもあると思いますが、それ以上に歯石の沈着し易い体質、そして 同じ歯石が沈着したとしても炎症を起こし易い体質、これらが重なった人が早期の歯周疾患 つまり若年性歯周疾患に罹患すると解釈しています。
 歯は萠出した時点から歯石沈着を始めますが、中切歯と第一大臼歯は6歳ころ萠出します ので他の歯より2〜8年早くから口腔内にさらされていることになります。その分歯槽骨の 吸収が早いのは当然の結果だと思います。
 また、成人性の歯周疾患に比べて進行速度が速いのは、免疫抵抗力の弱さとともに、歯質 そのものが幼若で石灰化程度が低いことが大きく関与しているものと思われます。

 それらの特徴を踏まえて我々に何ができるかというと、体質その他の条件を変えることはほと んど不可能ですので、すでに沈着した歯石の除去とこれから沈着するであろう歯石の量を 最小限に抑えることくらいです。
 で、「毎月歯石を取り続ける習慣を身に付けた場合の効果は?」というと、それは見事なもの でかなり完璧に近く進行を抑制することが可能です。

 悩んでいても何の解決になりませんし、例え自分なりに頑張 って歯磨きをしたとしても残念ですがそれだけでは状況をますます悪化させてしまいます。 歯石の除去を人一倍努力して取る姿勢確立してください。

 Bridgeということは中切歯の抜歯を前提とした話のようですが、抜歯してもおそらく犬歯〜犬歯 の6本を使ったBridgeが可能だと思いますが、その前に歯牙保存の手立てがありそうに思います。 また、抜歯して一件落着したとして根本的な治療(つまり歯石の除去)を怠ると同じような悲劇を 繰り返す結果になりますので、抜歯の決断は特に慎重な対応が必要です。

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