基本は、歯石除去とコントロール。
治療不可能一歩手前?

日付、時間:Thu Jun 8 23:34:05 Japan 2000    氏名: ST   
所在都道府県:和歌山   職 業:自由業   年 齢:44歳      性別: male  

質問:
現在、歯槽膿漏で右上6が治療不可能一歩手前の状態(先生のHPで重度3のところ)で、 歯茎の上部のところに丸く小さな腫れが出来ていて時々腫れの先端から膿が出る状態が続いてい ます。
もちろん今までに年に1〜2回全歯スケーリングを行ってきていたし一番信頼していた歯だ けに知らないうちにここまで進行していたとはまさかのショック。とはいえ左上下6は先日抜歯したば かりで、抜歯する歯があるということはすでに全体に膿漏が回ってきているのかと不安になっていま す。
この歯は痛みも浮いた感じもなく普通にそしゃくすることが出来るのですが、今後どうするか検討中 で、切開してきれいにしたあと人工骨を入れる方法もあるとのこと。人工骨はあまり期待出来るもの ではないと聞いておりますが、私は切開して歯石を取った後現状維持(いつまでもつかわかりません が)するしか手はないかなと思っていますが、どのような方法をとるのがベストでしょうか。

それともう一つは、左上下6を抜歯した時に両隣の歯にも深いところに黒い歯石がいっぱい付い ていました。その歯については別に炎症は起きていなかったのですが、全体の歯茎に言えるこ とですが先端が若干丸くなっていて、いくらスケーリングを行っても歯茎が引き締まってこないのが 現状です。おそらくこれらの歯にも少なからずとも歯石が付いているのではないかと思っています。
歯茎の先端が丸いというのがすでに何らかの信号を発していると私は思っているのですが、症状が 出る前に(自身が正常と思っている歯でも)前もって切開して歯石を取っていくというやりかたは歯に とってはよくないのでしょうか。
また切開の方法について具体的にお聞きしますが奥歯の歯石除去(剥離)作業はかなり困難に思え るのですが切開する場合、裏側と表側を切開して歯のぐるりを確認するのでしょうか。
以上についてお聞きします。

ご意見・ご感想:
このホームページを見て様々な症状が掲載されており、ほんとうに勉強になり ました。歯槽膿漏についての知識をもっと早くつけるべきであったとつくづく思っている次第です。

回答  年齢的にも“ちょっと早め”の方ですと十分考えられる状況です。すでに抜歯しなくてはならない 歯が存在するとなると、“歯周疾患末期”に突入しているものと思われます。ご指摘の通り、おそらく 抜歯に至った歯はP4、それ以外の歯はP3程度だと想像いたします。

 方法はともかく、現在沈着している歯石は徹底的に除去する必要があります。年に1〜2回程度 では到底不十分です。まして、現実に抜去歯やその臨在歯に歯肉縁下歯石が確認されているわけ ですから、全体にかなりの歯石が残存しているものと思われます。

 さて、その除去する方法ですが、最終的な方法が歯肉剥離掻爬術(FOp) ということで、“歯茎を切って→めくって→直視下で歯石の除去”を行うもので当然該当する歯の全周 を対称とします。この際、人造骨の移植 等の追加処置はあまりお勧め しません。
 いきなり手術をするよりもその前の段階として、最低“麻酔をして歯石の徹底除去”を行うべきです。 別に一刻を争うものでもありませんが、のんびりためらっている場合でもなさそうですので、極力早急 の対応を実践すべきだと思います。

返信:
お忙しい中、早々のお返事を頂きありがとうございます。
アドバイス大変参考になりました。これからもHP見させていただきます。行き着けの歯科医で事 細かに聞きたいところなのですが現実はなかなかそうはいきません。
先生のHPで質問を受け答えしていただけることは大変ありがたくおもっております。

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