歯のなめらかな表面から、歯ブラシまたはフロスを使って取り除いておかなければならないプラーク。歯の表面に残ってしまったプラークは、自分では取り除くことができない歯石に変わります。 |
下の前歯の裏側、つまり舌のすぐ前の部分は、歯石がよくできやすい部分です。 |
その原因は、テレビでもお馴染みの歯槽膿漏菌とか、プラーク(歯垢,しこう)とか、
また時には歯石とも言われています。私個人的には、歯槽膿漏
病因の第一級戦犯は歯石(しせき)だと思っています。
歯槽膿漏によって破壊された骨は、一応原則的には回復させることは不可能です。
歯槽膿漏の治療の基本は、現在歯根にこびり着いた歯石を全て取り去り、以後歯石が
全く着かない様に管理を徹底することです。そうすれば歯槽骨の破壊が
ピタリと止まるはずです。これはあくまでも理論的な話で、これを完璧に実践することは
不可能です。しかし、できる限りこれに近づけてやると5年しか保たない歯は10年
から20年、10年保つ歯は20年、30年保つことが可能です。
歯槽骨の破壊は、20代、30代ではレントゲン上ほとんど確認できませんが、
40歳くらいになると一部に明らかな破壊が確認できる様になります。それが、
50歳、60歳と年を重ねると加速が付いた様に急激な吸収を起こします。
「50歳くらいまでは歯が揃っていたのに60歳になると入れ歯、70歳になると総入れ歯」
世の中では平均的な話です。しかし、これは
50歳を過ぎてから初めて歯槽膿漏なる
病(やまい)に罹患し、歯を失うわけではありません。
歯が萠出して汚れが着き出した時から破壊が始まったといっても過言ではありません。
現状では、ほとんどの人がこの運命から抜け出すことが出来ません。
もし、生涯自分の歯で食事をしたいと願うならば、今日から実践して下さい…
着いた歯石を取る努力と着けない努力。