生き物には元来、侵入してくる異物に抵抗する能力と、
あらゆる疾病を治癒に導く“自然治癒能力”を持っています。
病気の原因を究明し、それを撲滅する西洋医学に対し、極端な話病因
が何であれ自然の治癒能力を最大限に引き出し疾病を治癒に導くのが東洋医学です。
その手段として、針,灸,気功などがあります。瞑想などもストレスから
開放し体調を整える重要な働きをもちます。ありとあらゆる疾患に対して有効な反面、切れ味が鈍く
特定の疾患に対してはほとんど無効な場合もあり、西洋医学で簡単に治る疾患を無用に長引かせ、
時には死に至らせるケースも見受けられます。
西洋医学が万能でない以上に東洋医学も万能ではありません。
ところが、西洋医学の誤った治療法や無効な疾患に対し、時として劇的な効果を発揮する場合も
数多く存在します。癌が治ったとか、膠原病が治ったとかもその一例だと思います。
科学的データーの乏しい東洋医学は、適応と不適応の区別が今一つはっきりしていないのが
最大の欠点ではないでしょうか。
東洋医学のショー的な要素も問題があります。そのへんの限界を見極めた上で、
身体の矯正や食事療法を行うことは非常に有効だと思います。
環境の破壊,新たに産み出される有害物質の数々、現代社会が抱えるこれらの病因に対して
未知の医学が大いに役立つものと思われます。
ちなみに、漢方には副作用がないと言うのは一応誤りだと思います。
作用が穏やかな分副作用が少ないか、構成成分が自然界に存在した物質であるため、
長い歴史の中で自然淘汰された結果です。洋の東西を問わず、薬も医療も目的とする作用
以外の作用,あるいは、結果を招きます。
要は、副作用が如何に少なく、治療の有効性がどれだけ副作用を上回るかが問題です。